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私のスケッチ旅行T〜旅先行動の事例 - 中川 清(電)-

国内外を問わずスケッチ旅行を試みる時には「旅先行動の事例」・「現地スケッチ事例」・「現地美術館巡り事例」などのノウハウは知りたいものである。私の現地経験からいくつかの事例を3回に分けてご紹介したい。

(1)画材店

欧州旅行で画材店を覗き、買い物をした経験を紹介してみたい。

ロンドン:
ハロッズの文房具売場で絵画関連を扱っているが、水彩絵の具は緑色系の種類が多いのに驚いた。郊外のリッチモンドパークでスケッチをして、樹の葉に日本では見られない色調があるのが分かった。日差しが強く湿度も低かったのでパレットで混色しても直ぐ乾き困った。英国は大航海時代に地理・風物の報告に水彩画が大きな役目を果たしていたという。こんなニーズから緑色系絵の具が開発され、種類が豊富になったのだろう。

ミュンヘン:
マリーエンプラザ近くに大きな文房具店があり、画材売場は4階だった。画用紙は独・英・仏・伊のメーカーのもの、サイズと紙質(重量・表面の粗さ)・綴じ方(リング・ブロック)など種類が豊富だった。サイズは英国10×7インチ・フランス24×32で例示するように半端な寸法は見当たらない。日本はメートル法といってもインチをミリメートルに換算表示するから細かい数字になる。 油絵の木枠は単位長さ当りの価格表示もしていた。こんなところにお国柄が見られる。

ストラスブール:
平成12年初秋、大聖堂近くの画用紙を探しに文房具店に行き、1袋12枚入りで180 g/uと225 g/uの24×32 cmサイズ(F4程度)の画用紙を買った。値段はそれぞれ9フランと21.1フランだった。

(2)スイス国鉄のチッキ

昭和30年代まで日本にもあった鉄道チッキがスイス国鉄チッキでは今でも存続している。私の行った例をあげて説明する。家族旅行でチューリッヒを発つ朝、トランクを中央駅からジュネーブ駅への転送( 送料は1個 SF10 )を依頼し、身軽になって出発、ベルンで途中下車、観光ののちベルンからジュネーブに汽車で移動した。ジュネーブ駅でトランクを取りホテルに向かった。

次はジュネーブからツェルマットにチッキでトランクを送り、洗面道具と着替えの軽装で途中のモントルーで一泊した。ホテルは駅とシヨン城の中ほどのところを選んだので、翌日はシヨン城を見物しモントルー駅から汽車でツェルマットに移動した。ツェルマット駅でチッキを受け取りホテルに連絡し迎えに来てもらった。

最後の宿泊地はユングフラウ地方のヴェンゲンだった。出発の前日夕方ヴェンゲン駅でトランクをチッキでチューリッヒ空港駅に転送依頼した。ヴェンゲンからチューリヒ空港駅まで少なくとも2回の乗換えがあり、トランクを携行して乗り換えは難しい。客車とプラットフォームの段差が大きいからである。空港駅でトランクを受け取り荷造りをしなおして帰国便にチェックインした。

ユングフラウ地方の鉄道は私鉄だがスイスレールパスのサービス範囲に含まれるので、チッキ制度も同様に適用される。 ドイツでもこのチッキ制度があるが利用したことはない。夏休みの長期休暇では携行する荷物が相当量になるし、車を利用しない人にとって必須な制度である。

 

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