日立美術会
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私はこうして絵を始めた - 岩柳 要子 - 

若い頃から絵を観るのが好きで、美術館やギャラリーにせっせと足を運んでいましたが、現在のように常に部屋の中にイーゼルをたててパレットを側に置くようになったのは、1997年の夏、主人の介護で忙しくしていた頃、週一日だけ自由な時間ができ、公民館でやっていた絵画グループゆとりろ(遊十里路)に入会してからです。

講師は白日会の斎藤茂男氏でメンバーの人たちは、それぞれ自由に、古典的表現あり、印象派風あり、又抽象派あり・・・・で自由に描いていました。先生も決してご自分の手法(先生は後期ウイーン幻想派)を押しつけることなく、一言二言の助言でいろいろな技法を学ぶことができました。メンバーの中には、県展や東京の公募展に挑戦している方もいますが、私はGOING MY WAY でひたすら楽しく描いています。

遊十里路に入会したころ、まわりの人たちの絵をみて、やはり私には絵を描くことは向いていないのかなと、悩む時期がありましたが、主人の、<先生が「破門」と言うまでは続けてみたら?>の言葉に背中を押され今日まで続いています。

この絵は、南イタリアの真っ白な静かな街、オストウニで、迷路のような道を歩いていた時に出会った古い家の窓です。壁の汚れやその傷の深さに時の流れを感じ、そして窓辺の緑が古い壁を和らげ、詩情豊かにしていませんか。
 

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