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私のスケッチ旅行V〜現地美術館巡り事例 - 中川 清-

(5)晩秋に美術館巡り

11月になると日は短くなり屋外の観光には適さず、旅行客が比較的少ないが、美術館めぐりに支障はない。しかも、かき・ムール貝などは十分にその美味を堪能できる。

1997年11月フランス・ベルギー・オランダの美術館巡りをした。旅行計画と実施(日程・航空券・鉄道・ホテルなど)すべて自分で行った。成田〜パリ・アムステルダム〜成田はJAL。パリ〜ブルージュ〜ブリュッセル〜アムステルダムとアムステルダム〜オッテルロー往復は鉄道。
パリ:オルセー美術館・ドラクロアのアトリエ
ホテルは両方の美術館に徒歩で行けるサンジェルマン・デ・プレ教会近くにした。
ブルージュへの鉄道始発駅へのアクセスは地下鉄利用で容易。
ベルギー・ブルージュ:グルーニング美術館・メムリンク美術館・聖母教会(ミケランジェロ作の聖母子像)ブルージュのホテルは運河の眺めのよいところを地図で調べて予約
◆ベルギー・ブリュッセル:王立美術館
◆アムステルダム:アムステルダム国立美術館・ゴッホ美術館・レンブラントの家
◆オランダ・オッテルロー:クローラー・ミュラー美術館

(6)クローラーミュラー美術館

昭和33年に東京・京都で開かれた油彩60点・素描70点のゴッホ展は75万人の観衆を集めた記録があるが、4点以外はここから選ばれたものだった。しかしオッテルローのクローラー・ミュラー美術館を訪ねる人は非常に少ない。 この美術館の作品収集と建物の建設に当ったクローラー・ミュラー夫人は実業家の夫の資金と、収集の顧問となった美術批評家H.ブレーマーの指導を受け1903〜1922年までに、現在のコレクションをすでに殆ど完成していたという。いま国立公園の15,000エーカーの森林はクローラー氏個人の狩猟場で、それが美術館とともに国に寄贈され、夫人の死の前年1938年一般に公開された。『アルルのはね橋』『夜のカフェ』などはここの収蔵品である。
(この斜め字のところは、美術手帳1991.6増刊「ヨーロッパの美術館」からの引用)

アムステルダム〜オッテルロー鉄道往復・オッテルロー〜美術館バス往復・美術館入場券(昼食付)の日帰りセット旅行券がアムステルダム中央駅で購入できる。

1964年秋、デュッセルドルフで近所の日本人からこの美術館を教えてもらい訪問した。往路はアウトバーンを利用したが、オランダ内の復路は田舎の国道をドライブした。このとき見た黄葉した並木風景の美しさが印象深く「再訪してあの美術館と風景をみたい・・・」と時折家族で話していた。1997年11月にこれが実現した


 

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