私の個展 - 安藤 雅
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2008年6月、銀座SpaceQで個展を開きました。会場は小さなスペースで、出展する絵は必然的に制限されて、17枚となりました。それでも画廊オーナーの要請で100号、30号各1枚を掛けました。大きな絵を出すことで出点数は制約されましたが、会場の雰囲気は良くなった、と思いました。
個展で、嬉しかったことがいくつか有ります。
絵はずっと日野耕之助先生に見て頂いています。先生が「書いてやるよ」と推薦文を請け合って下さった時には驚きと喜びで一杯になりました。「まだ早いっ」と一喝されるのではないかと心配していたからです。
書いて頂くに当たって、初めて100号より小さい絵を見て頂きました。先生のアトリエに30枚程の絵を持ち込みました。ここでも絵について特に叱られる事もなく、下に添付した推薦の言葉を頂けました。
もう一つは、何人くらいの人に来て頂けるだろうかと言う心配でしたが、会期を通じて240名強の方に来て頂きました。特に高校時代の仲間は、一時は会場に入り切れない程の同窓会的な集まりになりました。
終わりに、次回の個展のための反省点をいくつか記述します。
まず案内状、これは徹底して自分でチェックをすべき、と思いました。今回は時間が無く、人任せの部分が有りました。その結果、構成、内容、地図、紙質他、沢山の反省点が残りました。
次に個展の目的、何を発表したかったのか、漫然と描き溜めた絵を並べたかったのか、テーマを絞って、発表をしたかったのか、将来のステップへの位置付けとしての今、を確かめたかったのか、何人かの人に指摘されました、その通りだと思います。
終ってみれば美術新聞社の取材があって個展の紹介記事が写真入りで載った事、30号以下、10点の絵の行き先が決まった事、その他いろいろな反省と思い出の残った個展でした。
安藤さんはこのところ好調のようである。
上野の大賞展でみた夜の東京のレストランの風景は、夕闇の中に咲いた一輪の花をみるようで、ぼくにはなかなか魅力的だった。風景にかぎらないが、自分でほんとうにみえたものをかかないと、真実な絵はできない。いま自然がどんどんぼくたちの生活から失しなわれているとき、風景をみる気持ちをもっともっと大事にしたい。小品もたくさん出るようだが、安藤さんの日ごろの精進がうかがえてたのしかった。 |
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